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9. 成果

初級9名は1名を除き「ア」という母音を「お茶のみ法」で出せるようになり、そのうち1名は短期間にもかかわらず中級のレベルにまで到達した。残り7名は食道発声の基礎を習得した。中級10名は反複練習により全員が5〜6音節の発声レベルに到達し、日常会話が可能の程度にレベルアップした。

 

10. 今後の課題

今回はアミン教授がダッカ市内および近郊の大病院の耳鼻科に案内状を出し、また新聞広告をして喉摘者にセミナー参加を呼びかけたというのが実情で、バングラデッシュ喉摘者クラブの組織はあるが、喉摘者団体としての活動は全くなされていない状態である。(サリク氏とカマル氏それぞれの自宅で不定期に個別指導を行っていた)

これからはアミン教授の力も借りて定期的に教室を開くとサリク・カマル両氏は言っているが、バングラデッシュの貧困は想像以上で経済力のある喉摘者以外は出席できないのではないかと思う。(貧困者には日当を出してやる必要すらあるかも知れない)

教室の運営費などを財政面でサポートするため、久永常務がカマル氏同道の上「草の根活動資金援助」をお願いに日本大使館を訪問した。(報告書 保坂秀雄)

 

〔3〕 タイ(バンコク)

 

1. 期間 1999年1月25日〜29日

 

2. 場所 天理教西大教会バンコク布教所

 

3. 派遣指導員 久永進、小野欣也

 

4. 受入団体 タイ喉摘者協会(カルーン会長)

 

5. 参加者

喉摘者 40名

医師 1名

ST 4名

家族 10名

合計 55名

 

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6. 通訳 斎藤道宣氏、宮本文彦氏、ミス プンチャン(愛称リンゴさん) ミス プラノーム(愛称ノームさん)(いずれも天理教関係者)

 

7. 研修

初日、参加者を、全く声の出ない者(2名)と、出ている者に分け、前者を小野が担当、後者を久永が担当する。後者は、初級相当、中級相当、上級相当に再分類する。以後、連日13時〜16時の間を研修に当てる。

 

 

 

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