TRADNETは、1986年に電算庁とシンガポール貿易開発庁のジョイント・プロジェクトとして開発され、その運営会社として1989年1月1日政府所有のSNS (Singapore Network Service Pte.Ltd.)が設立され、システムのサービスが開始された。
参加する輸出入関連事業者と関連公的機関をネットワークで結び、事業者に下記メッセージの交換が可能なサービスの提供を行っている。
・貿易開発庁への申告(輸出入申告審査)
・税関への申告(輸出入許可承諾)
・輸出入に係わる関連資料の複数当局への申告
・諸監督官庁へのライセンス証明の申請
・原産地証明、マニフェストの申告(含海陸空の輸送モード)
このシステムの利用により、従来2日程度要していた輸出入通関の手続きが15分〜30分で処理できるようになった。利用者は、端末(パソコン)を通じてて申告審査の状態状懸が確認できる。
このトレードネットと前記ポートネットはリンクしており、どちらのシステム画面からも相手方にリンクできる。98年ぐらいより、これに陸海空のあらゆるロジスティクス管理に必要な情報を網羅しようとるTRADENET Plusの導入が、TDBによって検討されている。
また、MPAの管轄では、Electronic Port Clearance(EPC、入出港許可の電子手続き)が整備されており、97年の段階で、マリーナなどのクラブからの申請も可能となっている。さらに、the Singapore Maritime Information Center (SMIC) websiteを構築し、海運に関するあらゆる情報、サービス情報やターミナルの配置図、潮情報、船舶の入出港状況を掲載することになっている。(進捗状況不明)
3. 港湾サービス
1)入出港管理(Port Clearance)
入出港の許可はMPAによってなされ、前述したEPCで行うか、ターミナルにあるOne Stop Document Centre(OSDC)で手続きを行う。また、航行補助として航路誘導システムのVTIS(Vessel Trafic Information Service)もMPAによってサービス管理される。
入港に対しては、入港料(Port due)が徴収されるが、これはMPAの収入となる。
2)パイロット(Pilotage)
PSAは97年のコーポラ化に合わせて、そのパイロットとタグボートのサービス部門を100%子会社化し、PSAマリーンを設立して、そのサービスを提供している。パイロットはそれ専用の学校を卒業し、所定の国家資格を取得するとなれる。強制パイロットの基準も存在し、東部のエリアで5千トン以上、その他の場所で2千トン以上が強制基準である。(ただし、75トン以上のLPGタンカーはすべて強制)