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2]ターミナルのリース

コンテナターミナルでは一般に25年〜30年の長期のリース契約を結ぶ。契約方式は原則的にコンテナ1個当たりいくらである、最低保証金額を設定し、所定のコンテナ取り扱い個数を超えた場合、25%〜50%の料金を支払うというレベニュー・シェアリング方式を採っている。

将来、リキッド、バルクターミナルにも導入しようと考えている。

ガントリークレーンは多くは借受者(船社等)が整備している。

Pier300の場合は、ターミナル建設中にAPLが関心を示してきた。

現在Pier400を建設中であるが、複数の企業が関心を示す場合は、一般競争入札ではなく、ポート・オーソリティでその能力、財政状況、実績等を元に審査し、決定する。

コンテナ利用の現在のトレンドでは、第船社のメガターミナルであろう。

 

3]オペレーション

パイロットを行っている。また、港湾内だけでのポリス・フォースも行っている。施設のメンテナンスも行っているが消防は市が担当している。

 

4]環境保全

市、州、連邦の環境規制をクリアしなければならない。

Environment Management Divisionでは、ミチゲーションションを中心とした対策を行っている。

Pier300の建設時には、港湾内ではなくサンディエゴで行ったし、Pier400の整備に際して、オレンジ郡の湿地帯の環境回復を手がけている。

できればプロジェクトサイトの近くでの実施が望ましいが、それが出来ない場合は、周辺地域でも行う。

 

5. コンテナ取扱量

1998年は350万TEUを取り扱い、全米2位であった。コンテナターミナルは6つある。

2020プロジェクトでは、2020年に取扱量が今の3倍になると予想され、陸域でのコンテナの取り扱い、輸送が重要な課題となる。

そこで、ロングビーチ港と協力して、アラメダコリドープロジェクト(港湾からダウンタウンまでの鉄道、高速道路の整備による輸送能力の強化)を進めている。

 

6. 経営

最終的な利益は出さないが、収益はメンテナンスと将来の開発資金としてする。また、資金調達においては、レベニューボンド(将来の収益を保証として発行する債権)により調達する。

余剰金は、市を通して短期、長期の債券に投資する。

支出は、人件費、整備、メンテナンス費の他、レベニューボンドの利子等に充てられる。

1年以下の短期の資金調達は、民間の銀行等から借り入れる。

ターミナルの長期リースには、郡政府の擬似固定資産税がかけられる。

 

 

 

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