日本財団 図書館


9. 港間の競争について

港湾間で施設整備にそれほど差が出るわけではない。サービスの質もそれほど差が出るわけではないだろう。それなのにこれほど(ロサンゼルス港とシアトル港)の料金の差があるのは、安くしないと貨物が集まらないからだ。東海岸に行く貨物は別にシアトル港でなくてもロサンゼルス港で揚げてもいい。シアトル港は黒字にはなっているが、それは税金を取っているからだろう。

日本で競争原理が働かないのは、それぞれの地域にそれなりの貨物量があり、陸上輸送費が高いので、その港でなければおろせないからではないか。

 

10. ターミナルの建設について

岸壁、用地の造成については公共で整備すべきであろう。シアトル港で200ドルでできるのは公共がこれらを整備してリースしてくれるからであり、これを民間がやろうとすると300〜400ドルくらいになってしまう。

 

11. 今後の改善点

夜間にターミナルをオープンして営業したい。昼間交通渋滞を引き越しているから。しかし、一方で夜間倉庫も営業していないと、コンテナを出しても引き取るところがない。今、鉄道や大手の倉庫業者と話し合いを行っている。

通関等についてもすべて電子化されており、こちらに係員がきてどうのと言うようなことはなく、スムーズに動いている。

電子化については、船会社がそれぞれ独自のシステムを使っているが、SSAのシステムに合うように改良してもらっている。

 

12. その他

日本への進出については、興味がある。ただし、過去のような状況では進出は事実上不可能だった。環境が整えば進出したい。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION