リース料金は市場価格である(ネゴによって決定)。
コンテナターミナルは6つあるが、5つは専用(特定船社)、1つはコモンユーザーターミナル(Terminal 18)である。
4. メンテナンス
コンテナターミナルにおいては、通常主要な設備(ガントリークレーン)のメンテナンスはポート・オーソリティが行う。中には、独自に行いたいというテナントがあり、その場合はテナントが行う(Terminal5のAPLのように)。
5. 環境問題
ワシントン州の住民は環境問題に強い関心を持っており、州政府も厳しい規制を行っている。これによりターミナルの建設には非常に長い時間がかかる。
6. ターミナルの運営
通常:8:00-17:00 (5days)。
組合の力が強く、他の時間も営業しようとすると、人件費が高くつくとか、さまざまな問題が出てくる。
7. 港湾使用料
ポート・オーソリティでプライスリストを設定してはいるが、コンテナターミナルの場合、船社が直接ターミナル・オペレーターに支払うので、ポート・オーソリティの収入はリース料となる。
ポート・オーソリティが直接運営している多目的ターミナルでは、プライスリストにしたがって料金が支払われる。
8. 他港との競争について
シアトル・タコマ港グループは300万TEU/年でロサンゼルス・ロングビーチ港グループの600万TEU/年に次いで全米第2位の地位を築いている。3位はニューヨーク・ニュージャージ港の250万TEU/年である。
このグループのコンテナの30%はローカルカーゴであるが、70%は全米各地へのカーゴである。
当地域の競争力を維持しつづけていくためには、内陸部への鉄道輸送力を強化する必要があり、シアトル港とタコマ港が協力する体制を作っている。
シアトル・タコマは他の米国西海岸の港と比べ、アジアからの時間が1日短縮できる。
シカゴヘは東アジアから16日でコンテナを輸送できる。この利点、定時制を確保していく必要がある。
また、地域産業のためにバックホールというシステムを作っている。これは全米各地に送り出したコンテナを回収するとき、空コンのまま輸送してくるのではなくて、地域産業で使用する貨物をコンテナにつんで安く輸送する仕組みであり、地域経済に貢献している。
9. その他
船が入港するとき無線で知らせてくるが、それと同時にタグ、税関、綱取り、パイロット等の手配がなされる。これらの手配は、船社代理店が行う。
タグの大手は、クラウリーマリーン、FOSSの2社である。