日本財団 図書館


【サハリン鉄道の旅】

サハリンの鉄道は、日本時代に建設された狭軌規格をそのまま使っています。ユジノサハリンスクから北部の町ノグリキまでの約600キロを14時間かけて走る寝台列車に乗りました。雪深い寒村や、ツンドラの原野をのろのろと列車は、ひたすら北に向かって走ります。車両は、サハリン・エナジー社所有の専用車両ということでしたが、旧ソ連製らしく内装は質素で比較的清潔な状態でした。しかし、乗り心地は最悪で、上下動、左右動の連続攻撃、しかも日本の鉄道にはない揺れ方です。不眠不休の往復車中2連泊となってしまいました。もしかしたら、50年前の日本の鉄道もこんなに揺れたのかもしれません。乗り心地は悪いものの、寝台列車でのんびり出張というのも稀なケースでしょうか、派遣団3名に私が加わり4名が1つのコンパートメントに収まり、さらにヤンキー気質の陽気な米国人油防除専門家のロッキ氏を交えての雑談「わいわい、がやがや」も、盛り上がりました。強行スケジュールの派遣団の皆さんお疲れ様でした。

 

040-1.jpg

(ノグリキ村の風景)

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION