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3. コクサイシジョウ

釜山の市場といえば、言わずと知れた「国際市場」である。

国際市場は、釜山タワーの西側帯に広がるいくつかの市場の集合体です。この市場は、日用雑貨品や衣料品を扱う二階建ての細長い二つの建物であるが、いたるところに出入り口がありいったん足を踏み入れるとそこは迷路のようです。

案内してくれた海洋大学の学生によると、「以前は、国際市場が一番華やかだったが、最近は、国家的倒産に直面したことによるIMFの介入や、釜山北西に位置する西面付近の大手デパートの進出により買い物客が減ってきている」ということでした。

これに関しては、決して負けず嫌いの韓国気質ではなく、彼女のしっかりとした言い方から察するに、やはり本当のことなのでしょう。

しかし、そのような懐古主義も、市場の活気には押しつぶされてしまう程でした。また、釜山の国際市場といえば、もう海賊版のメッカであり、特に日本人に人気があるのは、いわゆるブランドものの海賊版、すなわち偽ブランド品だということです。以前と比べてもかなり精度が良くなっているらしく、さらには税関対策として、検査のときブランドの商標が取り外すことにより検査をごまかし、後に本物そっくりの商標が取り付けられるようになっているものもあった。さすがに良く考えているものである。

このようなものを買うのは、ほとんど日本人であると言うのだから、日本人も少しは韓国の経済不況の解消に役立っているのかもしれません。

 

4. 最後に

さて、本当に四方山話を徒然と書いたわけであるが、もし私が「韓国を一言で説明してみろ」と言われたならば、私はきっとこう答えるでしょう。

「韓国は、生命力でギラギラしている」

と。

それぐらい人の生命力、市場の活気そう言った得体の無い物がうごめいているといった感じなのです。このような活気は、そこを訪れた人をきっと楽しい気分にさせてくれることでしょう。今年の夏は、韓国を訪れた日本人は、約29万人とも言われています。「近くて遠い国」と言われていた韓国が、「近くて近い国」に変遷しつつあります。皆さんも一度は、訪れてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

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