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練習船みうら国際航海に同乗して

 

海上保安大学校外国語講座

助手 村田直幸

 

平成11年の5月末から、当庁50周年の一環として、新造になった練習船みうらが韓国釜山へ国際航海することになり、当大学校外国語講座韓国語担当清水教授と私、そして韓国語研修生10名が同乗できる栄誉を得ましたので、ここで紹介させていただきたいと思います。

 

1. 4月以前

実は、私はこの4月に着任したばかりであります。前の勤務地で、みうらの国際航海に韓国語研修生が同乗すると聞き、「早いうちに外国に触れることは、外国語の勉強にプラスになるのでとても良いことだ。」と考えていました。しかし、いざ自分が大学校に赴任することとなると、「5月末と言えば研修を初めてから2ヶ月足らず。そんな早い時期に研修生を韓国へ連れていって、果たして大丈夫だろうか?」と不安になりました。この不安といきなり教官になる不安の二つをかかえて、私は大学校に赴任することとなりました。

 

2. 準備段階

研修を初めてわずか2ヶ月で、人様の役にたつことはまず不可能です。そこで私は今回の研修生の目的を、「韓国の人と基礎的な意志の疎通を行い、できれば少しでも現地の表現を修得し、自分の意志を外国語で伝えることの楽しさを素直に感じ取り、今後の勉強に役立てる。」ということにしました。

私は、最初に基礎的な文法を終えるのに約1ヶ月かかると考えていましたので、残りの2〜3週間で基礎的な会話、最低限の自分の意志を伝える方法等を終えなければなりません。

本来ならば、もっと文法的なことや表現を終えてから修得すべきことも暗記を強いたので、研修生には負担がかかったかもしれませんが、「韓国に行ってからこれが役に立つ」の一言でこれを強行しました。

また、国際航海には準備がいろいろ必要ですが、教官職というものは、授業があるため意外と事務を執る時間が限られるものです。船内生活や各種行事の細かい打ち合わせ、船内案内文の翻訳等、授業の合間を縫って行いました。

 

 

 

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