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このシステムについては賛否両論であるが、思うにこのシステムは馬車時代には適したものと想像でき(競馬でも馬は時計回りしているし、荷台を引いた馬は直角に回転できないから、馬の運動生理学上も交通安全工学上も理にかなったものではなかっただろうか)、良いものにはコダワリを持っているお国柄であるし、必ずしも碁盤の目の様に区画整理されていない所でもあるし、慣れるまで厄介な存在ではあるが今更変更も期待できないだろう。Pマークのお陰で、ラウンド・アバウトでウロウロしていても回りは避けてくれるし、車線変更にも快く譲ってくれたので、事故もなく慣熟訓練が行えた。

今のところは日本から送った堀内孝雄のCDを聞きながらトロトロと運転しているが、そのうちスパイス・ガールのCDで軽快に走る時が来るかも???

(地下鉄) ロンドン地下鉄は驚くほど隅々まで路線網が整備されて便利であるが、構内、ホーム、車内の全てにおいて換気が悪く、その上トラブルが多い。ブレア首相は7月22日にロンドン交通局本部を訪れ、地下鉄への多額の資金投入に見合った改善がされていないと不満を表明し運営状況の抜本的な改善を求めたとのことである。約5億2,000万ポンド(1,400億円)をかけて改善を図るそうだが、換気改善は一切触れられていないので、利用者の鼻毛は今後も伸びつづけるのだろう。

ロンドン地下鉄構内は、入口、出口を全く分離して混雑を防ぎ、エスカレーターで立ったままの入は右に寄り、左側を歩行者に譲り、通路は中央に分離帯を設け左側通行にし、整流し安全を図っているのだが、肝心のホームは直線でないため停車した列車との間に隙間(広い所は約30cm)が生じており、ホームや車内で盛んに「マインド・ザ・ギャップ」とアナウンスしているがお年寄りや子供などには危険極まりない。今更ホームを真っ直ぐしますとも言えませんしね。

[街角]

(環境) 西欧諸国のリーダー的存在として、さぞや環境問題には関心が高いのだろうと思っていた。確かに公園の多さ、手入れの良さは、さすがにガーデニングの盛んなお国柄と関心させられた。反面、ゴミの分類処理なんぞどこ吹く風、ゴミ箱には適当な袋にゴミを詰めてポイ。「銜えタバコ 行く末は街の ゴミとなり」、「枯れ落ち葉 はたまたポテチの 空き袋」といくら近くにゴミ箱があっても、手に一時もゴミ等持ちたくないのか、ワンちゃんの落し物も含めてポイ捨て天国状態には少々ビックリさせられる。

 

 

 

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