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生徒、約800人はスクールバス数台に分かれることになりますから、暴動の激しかった時間帯を外して帰宅させた学校の判断はなかなかのものと評価していますが、皆さんはどのように思われるでしょうか。?

 

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(暴動で放火された中国人街のショッピングセンター)

 

3. インドネシア大脱出

私は14日の暴動以来、食料も確保していたのでモグラのようにひたすらアパートに篭っていましたが、同じアパートに住む中華系インドネシア人から「軍隊が2つに割れた。」という噂を耳にして、いつかテレビのニュースで見た内戦状態にある都市での銃撃戦が脳裏に浮かびました。また、その華僑によれば、警備がしっかりしたホテルはどこも満室で、空港は脱出する外国人や中華系インドネシア人でごった返しているとのことでした。

我々の雇用主であるJICAや大使館も反応は早く、16日には帰国を検討している旨の連絡がはいり、さらに翌17日には「18日2315発JAL4722便で帰国」の指示がおりました。邦人の本格的な帰国ラッシュは17日〜19日で、この間に約5,000人が帰国したことになります。大使館等の関係者は臨時便の手配、空港までのバスの手配そして空港での手続き支援等の業務に忙殺されておりました。詳細はわかりませんが、一刻一刻の判断に迫られながらのオペレイションであったと推察されます。

 

 

 

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