国際会議の動向
第1回日韓海上保安当局間長官級協議の開催について
本庁総務部国際課国際協力係主任
古田佳也
1. はじめに
98年10月の金 大圓韓国海洋警察庁長の提案により、当庁の韓国におけるカウンターパート機関である同庁との間で、「第1回日韓海上保安当局間長官級協議」が本年4月29日に仁川市(韓国)において開催された。
海上保安庁長官の韓国関係機関訪問は今回が初めてであり、これまでもどちらかと言えば懸案事項が多かった対韓国関係ではあるが、韓国担当をして3年目になる私にとっても大変大きな業務となった。
3日間という短い期間ではあったが、今回の訪韓は、今後の両機関、更には両国間にとっても大変有意義なものであり、地理的のみならず、実質的に近い関係になったものと実感している。
今回はこの場を借りて、約半年間いろいろ調整していく過程において、率直に私自身が感じたことを中心に書き、継続して行われることとなった本協議の今後の開催に少しでも参考になればと思う。
2. 訪問日程等
今回の会談については、提案が韓国側ということもあり、韓国で開催されることで調整された。当初は、会談に併せて巡視船の訪韓も挙げられ、韓国最大の港湾都市である釜山市において開催される計画も挙がったが、最終的には第1回ということもあり、両長官同士の協議を主と考え、海洋警察庁の本庁が所在する仁川市において開催し、協議終了時に両機関の協力に関する文書へ署名を行うという韓国側の提案を受ける形となった。(仁川市は、首都ソウルより西に車で1時間程に位置しており、昔マッカーサーが上陸した地としても有名な港湾都市である。)