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e 航海情報

沿岸水域の重要な変化、新しく発生した航海上の危険等は毎週刊行される「航海情報」で提供され、航法関連書籍や海図の最新の改定も行われる。

(ニ) 海洋学

a 海洋物理学調査

海洋の物理学的プロセスに関する調査は、主に様々な循環システム、氷塊の分布、気象前線システムの研究に関わっている。

b 海洋汚染の監視

国内及び国際的監視・研究プログラムにおいて、監視船の活動により有害物質(重金属、石油、塩素殺菌された炭化水素、放射性物質等)や栄養素(燐酸塩、硝酸塩等)が地域的、時間的にどう分散して行くかが調査される。

これは人間によって引き起こされた海洋汚染を把握し、また、汚染をもたらした行動や、水や堆積物中に物質(特に有害物質)が分散していく様子やその行方を判断する基礎を得るためである。

c 海洋学データセンターと海洋生態系データベース

ドイツ海洋学データセンター(DOD)は、ドイツ国内のデータセンターとして、ドイツの学術機関及び官庁が持つ海洋に関する測定データを収集・保管し、国を越えたデータ交換を遂行する役割りを持つ。

北海・バルト海から得たドイツの監視データは、海洋生態系データベース(MUDAB)において学術・技術・官庁・一般、また国際海洋保護委員会のための情報源として提供されている。

d 潮の干満予測

ドイツの公の干満予測を行い、ヨーロッパ水域のための干満表とドイツ港湾及び河川区域のための朝汐表を刊行する。

e 風力による水位上昇情報と高潮警報

ドイツの北海・バルト海沿岸及びそこに隣接する河口の可航水域で予測される水位の変化に関して、航行船舶に対し絶えず情報が提供される。高潮の危険がある場合は、同サービスは沿岸の住民に対し、特別の警告を発する。

f 地磁気情報提供

同庁の地磁気観測所で、磁場を世界的規模で観測する活動への貢献として、地磁気を帯びた場のベクトルとその時間的変化が測定されている。

g 結氷情報提供

河口の可航水域、沿岸水域又は海域が結氷した場合、結氷情報センターは航行船舶に情報提供を行う。

 

 

 

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