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c 制御・補整

水深測定装置の補整と磁器コンパスの調整は、連邦海運水路庁の受託者により推進

(ハ) 航行水路学

a 海洋測量

北海及びバルト海における海洋測量の実施は、安全航行の前提条件であり、特に海図作成の基礎である。

ドイツ沿岸部の測定区域は約57,000km2(ドイツ全土の約6分の1)であり、そのうち約42,000km2が北海沿岸である。

1998年の1年間における調査船等による測量のための航程は、合計20,200海里(37,400km)(北海で12,000海里(22,200km)、バルト海で8,200海里(15,200km))をオーバーした。

b 遭難船の捜索とその管理

航海の安全を確保するには、全測量区域で絶えず遭難船の捜索及びチェックを必要とする。

遭難船やその他の水中障害物は潮流や海底の変化によって移動し、その結果、船舶航行に深刻な危険となり得る。

ドイツ沿岸部には1,700箇所以上の遭難沈没船があり、毎年平均して30箇所の新しい遭難沈没箇所その他の障害物が加わっている。

1998年には、既に知られている1,700の遭難沈没船のうち101の移動について確認するとともに、38の新しい遭難沈没船の位置を識別・確認した。

c 航法関連書籍

水路書誌及び海図は船舶航行を安全にし、容易にする。ドイツにおけるこれらは連邦海運水路庁から刊行されている。

45冊の水路書誌と640枚の海図を最新の内容とするため、1998年においては、18冊が補遺されるとともに6冊が新しく発表され、海図については、73の新しい版が出され、プレジャー用に13のシリーズ海図が出版された。

d 電子海図(Electronic Chart Display and Information System;ECDIS)

航海の援助を行う官製のECDISデータは、国際水路機関の枠組みにおける共同作業によって可能となる。連邦海運水路庁は、これに参加しており、ECDISデータを集める世界初の地域データセンターであるノルウェーのスタバァンガー(Stavanger)にあるヨーロッパ地域センターにドイツ地域のデータを提供するとともに、1999年以降、ヨーロッパの他の水路機関とともに世界的なECDISデータサービスの開発に関わっている。

 

 

 

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