(チ) OPRC条約に基づく油汚染緊急計画については、各種合意文書や関係機関の規則類の総体を当核計画としてとらえており、一つのまとまった計画としては存在しない。
(リ) 監視航空機、油防除船艇
a 海洋汚染、油汚染に関しては、空からの監視が重要であるため、長期間に亘り、非常に投資を行ってきた分野である。
現在、連邦交通省と国防省とが締結した行政協定により海軍が担当しており、ノルホルツの海軍第3航空隊が2機のD。228LM型監視航空機により行っている。
この航空機は、特殊なセンサーを搭載しているために、悪天候又は雲の上からでも油汚染の発生状況をキャッチ出来る。
・監視飛行の優先任務区域は次の通り。
北海:
・通行分離帯(Traffic Separation Scheme)
・大陸棚
・ボン協定に沿った空路指定(routing)
・ドイツの排他的経済水域の北部
・オランダとの共通監視区域
・デンマークとの共通監視区域
バルト海:
・フレンスブルグ・フィヨルドとオーデル川河口の間の主要海運ルート
・調印国:オランダ、デンマークとの二国間協定の枠内で、次のような越境任務飛行を行う。
*週2回の主要海運ルート上空飛行とオランダのルート地点への延長
*月1回の大陸棚ルート飛行とデンマークのルート地点への延長
・監視飛行の実績
空中監視の開始から1996年の終りまでに、合計8,676飛行時間に及ぶ3,619回の飛行が行われた。
飛行頻度と飛行中に発見した油流出の件数の間には直接関係がある。従って、飛行時間は、1983年後半の72時間から1996年の1,097時間へと着実に増えてきた。その状況は、次表のとおりである。