○既に存在する空港、港湾の物流拠点の機能充実、連携強化
アジアの主たるハブ港湾等との競争に対してはコスト面よりもサービス面での強化を図るべく機能の充実を図る。24時間化、情報化、自動・機械化、高速化等のサービスの向上を図る(データキャリアの導入、規制緩和のモデル地域化等)。また、ベイエリア地域内の空港、港湾との機能分担の強化、西日本各地の空港、港湾との連携強化等を進める(各空港方面別共同配送トラッキングシステム、共通のカーゴコミュニティサービスの導入、空コンテナの西日本での流通市場等)。既に、阪神港と地方港との連携は大手船社等が地方港にオフドックCFSを開設などして実施している(地方地域からの集荷を強化するため、地方港近隣にオフドックCFSを設置し、空コンテナの搬入を阪神港ではなく、地方港までとしている)。同様に地方空港においても、拠点空港までの共同物流を実施しているところもある(仙台空港と成田空港)。このような試みを地方空港、港とともに積極的に図っていく。
○ハブを形成するためのベイエリアでの貨物発生集中源の集積強化
ネットワークの中心としての位置づけを強化するため、ベイエリアにおいても貨物の発生集中源の集積強化を図る必要がある。そのため、新産業や成長企業の積極的導入を図っていく。現在、関西圏では様々な新産業創出、成長企業支援が取り組まれており、それらの一集積地域としてベイエリアを位置づけていく。
(具体的展開方向)
3]マルチモード・ロジスティクス機能
荷主企業の流通構造の多様化に従い、物流に対するニーズも大きく変化してきている。コスト重視、迅速性ニーズや、荷傷み重視等のニーズが複合的に合わさった様々な物流ニーズが存在している。
企業においては製品ごとに物流ニーズが異なったり、部品ごとに輸送モードが異なる等のケースが存在している。
以上を勘案した場合、3モードへの接続性に対する荷主、物流事業者のニーズは強いものと考えられる。したがって、当該地域におけるマルチ・ロジスティクス機能の展開を図る。
航空輸送、海上輸送、内陸輸送の3モードの各接続性を高め、様々な荷主の物流サービス需要に迅速に対応できる機能を構築する。