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特に、近年スーパーコンピューターの導入により先進国では7日から10日先までの数値予報が計算され実用化されている。数値予報で算出された地上気圧値の検証を行った結果では、r=72時間までは、相関係数で0.8以上の信頼度が確認されている。また、r=120時間では平均的に0.6程度になるが実用には充分耐え得ると判断される。Fig.26に推薦航路決定に関するフロチャートの一例を示した。

 

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Fig.26 推薦航路決定に関するフローチャート

 

図中のコンピューターによる航路シミュレーションは、前述の等時間曲線法のプログラムによって計算される。数値気象予報では、初期値Tは120時間(5日間)まで出力される。この気圧メッシュデータを使って波浪推算プログラム(原型は気象庁モデル)により波高、波向、波周期の各要素を計算する。波を推算する風は米国のCardone(1969年)の手法を基礎として、エクマン層と地表層とからなる大気2層モデルを仮定して、境界層理論から高度20mにおける風を計算している。

 

 

 

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