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また、熱帯低気圧の付近を航行中、あるいは悪天候に遭遇した場合は毎日通報するように要請される。

船長は、また、エンジン出力の大きな変更または航路変更、エンジン停止を行った場合、あるいは推薦航路とは異なった航路を採用しようとする場合にはその理由を連絡するよう要請される。それは今後遭遇するであろう天候状態をできるだけ正確に予報するために必要となる。

 

・航海中のサービス

毎日予報が行われ、航行中の各船舶の航路、気象・海象の状況、船速、仕向港への到着時刻、航程等がチェックされる。通常更新された予報・推薦航路およびチェックされた内容を船内時間の正午までに船舶に連絡する。

本船の航路上で気象・海象の急激な変化が予想され、その悪天候を回避あるいは、その影響を最小限に抑止するために即刻行動する必要がある海域を航行中の船舶に対しては優先的にサービスが行われる。また、船長から情報あるいは推薦航路を求める特別の要請があった場合も優先的にサービスが行われている。

ルート・アナリストが提供している情報は、コンピューター・ディスプレイに表示される。このディスプレイには航海、船舶の特性、通信方法、特別な航路考察条件、最新の推薦航路、報告位置、今後3〜4日間の推測位置および船長に対しての連絡並びに船長からの連絡等最新のメッセージなどが含まれている。前に船長に連絡した予報と推薦航路は現在の予報に照合してチェックされ、必要な場合は更新される。また、最近では、気象・海象や航海に関する資料類についても、多重タスク機能を有するパソコン上への表示が可能となっている。WRS会社のホスト・コンピューターから、船舶に設置されたパソコンに必要なデータを随時送信し、プログラムメニューの中から任意に出力表示ができるシステムである。ある会社では、次のような基本メニューが用意されている。

 

 

 

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