4.3 北米地区
4.3.1 NOAA(National Oceanic and Atmospheric Administration),
Office of Oceanic and Atmospheric Research
NOAAは、領域内の海および沿岸資源の保全と管理および、地球環境の変化のモデル化、モニタリング、および予測を行うことを業務としている。研究対象は、気象学、海洋学、生物学、化学、物理学、数学、コンピュータ科学および工学に亘る。
はじめに、NURP(National Undersea Research Program)のDirectorであるMs.Barbara S.P.Moore氏がNURPの概要について説明した。
・NURPミッションは、先導的な海中探索、サンプリング、観測、および実験を通して、海洋、沿岸域、五大湖資源などの賢明な利用や本質的な知識の増大を目的としている。
・NURPは、潜水機器、水中実験室、ウエットダイビング、さらにはROV(Remotely Operated Vehicle)、AUV(Autononous Undersea Vehicle)、および観測点などにより研究者を実際に海中におき、実海域の研究を行えるようにしている。
・「National Undersea Research Program、Scientific Guidance for FY2000:Funding(1999年4月)」によれば、2000年度のゴールとして以下の5つが設定されている。
GOAL1:In cooperation with NMFS, provide the science basis to maintain healthy fisheries. stocks, and to rebuild protected species.
GOAL2:Achieve sustainable use and conservation of coastal, marine and Great Lake ecosystems.
GOAL3:Improve assessment and prediction through development of improved technology and integrated observations.
GOAL4:Development new value from the sea.
GOAL5:Explore the ocean to better understand now of function and interests with the atmosphere and terrestrial systems.
・メタンハイドレートや海底観測も重要テーマと認識している。
4.3.2 MIT(Massachusetts Institute of Technology)
MIT Department of Ocean Engineeringを訪問し、バイオメカトロニクスに関わるヒアリングを実施した。(マグロ、カマスプロジェクト)
・Tuna(まぐろ)をモデルにしたのは、1] 長時間休みなしに泳ぎ続ける(定常流である)、2] 長距離を移動する、3] 俊敏な動きがあることなどによる。
・魚がどう効率的に推力を得るのかを理解することが目的である。推力の効率はStrouhal Number(尾のふり幅と魚のスピードとの比)で、示されるが、理論上0.25から0.35が理想的と言われ、マグロはこれに近い。