2)三河湾竹島(干潟)
【生息場創出において重点を置いている事項】
2]外的インパクトの制御
凹地の埋め戻しや汚泥浚渫、水塊の進入を防ぐ潜堤の設置等によって、干潟の生物への外的インパクト(貧酸素)を制御した。
三河湾竹島は蒲郡観光の中心となっており、島全体が天然記念物に指定されている。しかし、この海域はヘドロの堆積が著しく、青潮、赤潮の発生頻度も高いため近年海域環境が急激に悪化し、イメージダウンを余儀なくされていた。そこで、シーブルー事業、港湾水域環境整備事業として覆砂を行うとともに人工干潟を創出し、栄養塩溶出の抑制、浄化機能の促進を行うこととなった((社)底質浄化協会広報委員会、1995)。
この水域では、貧酸素水塊が干潟生物生息の大きな制限要因となる。貧酸素水塊は、航路や泊地、土砂採取跡地等の凹地で発生するため、航路等の凹地の埋め戻し、あるいは浚渫による汚泥除去を行うこととした。さらに、貧酸素水塊の干潟への進入を防ぐため、前面に潜堤を設置した(図−3.2.2)。