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2. 代表4海湾の汚濁状況に関する検討

 

2.1 汚濁の現状

 

(1)検討方針

沿岸海域の海洋環境を改善するためには、対象とする海域の環境悪化の経緯や特徴を物質循環の視点で整理し、汚濁がなぜ生じているのか(汚濁の原因)、どのような過程で汚濁が進行したのか(汚濁の仕組み)、その結果どのような現象が生じているのか(汚濁の現状)を把握する必要がある。ここでは、日本の代表的な閉鎖性海湾であり、背後に大都市圏を抱え、生物生産(漁獲)も豊富であるが、栄養物質の流入が過大で、富栄養化、赤潮、貧酸素などの課題を抱えている東京湾、伊勢・三河湾、大阪湾、有明海の4海湾を事例として検討を進めた。なお、各海湾における社会的背景(人口、流入負荷量、埋立面積等)、自然環境(海湾形状・規模、干潟・藻場面積、流況、水質、生物等)、利用実態(港湾、漁業等)などの海域環境の概要については付属資料に示した。

 

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図-2.1.1 代表4海湾の位置

 

(2)代表4海湾における海洋環境汚濁状況の把握

1]海湾固有の物理的特徴の把握

海湾に流入する負荷の挙動は、地形や流れ等の海湾固有の物理的特徴によって異なってくる。そのため、各海湾に流入する負荷量に加えて、淡水の流入、潮汐、成層構造等の特徴について検討した(表-2.1.1)。

 

 

 

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