日本財団 図書館


つまり図4.3.2に示すように、台車が後退から前進に変化した場合(例えば溶接台車の位置合わせが完了して溶接を開始した直後)は最大180度回転し自在輪は図4.3.3のような軌跡を描き、溶接線方向と台車進行方向をずらす原因となる。キャスター位置が最終位置になるまでに約1600mm程度の走行距離が必要であり、水平面では平均3mmずれることが実験の結果判明した。

また、走行面の凹凸によっては、駆動輪が大きくずれることもあり、4.2.2項で詳しく述べたように、倣い機構の大幅改善を実施し、多少の台車位置ずれに対しても十分な倣い精度を確保できる方式とした。

 

083-1.gif

図4.3.3 自在輪の軌跡と台車走行性

 

4.3.2 溶接装置保持機構と倣いアームの改良

4.2.2項で述べたように倣いアームの付け根のアーム旋回軸とアーム横移動軸を自由に移動するスライドテーブルとし、開先ガイドローラによる機械倣い方式としたため、平行部および傾斜部においても安定した溶接装置保持機能と倣い性能を有することが可能となった。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION