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4.3 自走知能移動車の改良設計・製作

 

横滑りに対する操舵性能向上策及び傾斜とR部における溶接装置保持機構と倣いアームの改良を実施した。

 

4.3.1 操舵性能の改良

第1段階の開発では前輪操舵を行った場合、前輪の車輪が横滑りを起こしスムースな方向転換が行えないという問題を指摘した。

これは図4.3.1に示すように前後駆動輪の回転速度を同一とした場合、前輪操舵時に台車進行方向に対する速度は後輪の方が大きくなるため、後輪が前輪を押し、横滑りを発生させるためであった。そこで後輪速度を前輪速度vに対し、

V'=V・cosβ(ただしβは前輪操舵角)

とすることで、前輪の横滑りは大幅に低減した。

 

082-1.gif

図4.3.1 進行方向変化時の駆動輪制御機構

 

しかしながら駆動輪が横滑りを起こす原因はこれだけではなく、台車の進行方向(前進、後退)が変化したときに自在輪2輪のキャスターが進行方向に合わせて回転することによって発生する。

 

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図4.3.2 方向転換に伴う自在輪の回転

 

 

 

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