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4.1.3 傾斜部に対する溶接トーチ位置設定方法

本溶接プロセスにおける船底外板部は、溶接装置制御の観点より下図に示す4つの部位に区分される。水平部は平行部と移行部とに、傾斜部は緩斜部と急斜部とに区分される。移行部は、それ自体は水平であるが、この部位を溶接する際は前輪倣いローラが傾斜部にかかり溶接機が傾斜するため、溶接トーチ角度の補正が必要となる。アーク発生点がR部開始点を超える(緩斜部)と、トーチ角度の補正量は定となる。よって移行部においては、溶接機に設置された傾斜センサの傾斜度出力を打ち消すようにトーチ角度を補正し、緩斜部以降では、移行部での最終補正量に固定する。移行部以降の溶接トーチ角度を設定するために図4.1.7に示すトーチ角度調整軸(α軸)を新たに設置した。

後述するが、急斜部からは1電極のみを使用するエレクトロガス溶接法を適用することとした。

 

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図4.1.6 溶接領域の分類

 

 

 

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