4.1.2 ギャップ裕度の考察
第1段階の開発では、開先形状についてはV型、I型の2種類で検討していたが、第2段階では開先形状はI型に統一して実験をすることとした。これは、搭載工程では、ギャップ変動が激しく、精度誤差が大きいのが問題であるが、I型開先とすることで以下の利点が得られるためである。
・開先形状の精度向上(切断加工が容易)
・取付精度の向上が見込めること(事前確認が容易)
・同一開先幅では溶着量が小さく、施工が可能なギャップ幅が増大
また溶接時の開先幅の収縮に対しては、ストロングバック等でほとんど押さえられることを確認しているが、万一開先幅が許容限界以下となった場合でも容易に発見できるように、溶接トーチの前後に開先ガイドローラを配置した(図4.1.5)。溶接トーチの前方のローラーはトーチ幅と同一の9mm幅とし、後方のローラーで先行電極の間に入り込む形ようにし、ギャップ幅より狭い開先を溶接台車が走行しないようにした。