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2.5 溶接機との連動制御及び自動倣いアームの選定

 

「2.2-b 溶接機の保持方法」で選択した溶接装置の支持方法にて溶接装置走行と姿勢制御及び移動車走行と姿勢制御の連動制御方法の検討を行い、両者を連結するアームの構造・制御方式を選定した。

溶接トーチは溶接線に対して以下の2位置、1方向について合わせる必要がある。このうち「上下位置」は「2.2自動水平保持渠底走行方式の選定一b.溶接機の保持方法一」で溶接機をエアーシリンダで上方に持ち上げ船底外板に押しつけることにより溶接トーチと溶接線との上下位置を一定に保つ機構を選択した。

1]上下位置

2]左右位置

3]溶接線方向

ここでは、アームを使った溶接機の「左右位置」と「溶接線方向」の姿勢制御機構とその制御方法について検討・選定した。

図2.5.1に左右および溶接線方向倣い制御機構図を、図2.5.2に左右および溶接線方向倣い制御の概念図を示す。

本制御は、アームを自動旋回または自動横移動させてアームを溶接線と平行かつ一定距離上に移動させることによって溶接機に取り付けられた複数の溶接トーチを常に溶接線上に移動・保持するための自動倣い制御である。

溶接線と溶接機とのズレ角およびズレ量の検出方法については「1.5溶接部状況検出方法の選択」で記述し、これの補正機構については「1.5溶接部状況検出方法−C.ずれに対する追従補正機構−」で記述した。

ここでは検出されたズレ角およびズレ量を基にこれを補正するためのアームの制御方法について記述する。

ズレ角の補正はアームを旋回することによって行う。アームの旋回はアーム旋回軸でアームの端部を左右に移動させることによって行い、その補正移動量(D1)は2台のレーザセンサのズレ量差(Wr-Wf)と、2台のレーザセンサ間長さ(1)とアーム旋回中心〜アーム旋回移動点までの長さ(L2)のレバー比で式2.5.1から求める。

 

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