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図1.5.6 開先線が左にずれていた場合の揺動座標位置とレーザセンサの測長距離との関係

 

c. ずれに対する追従制御機構

今回開発する溶接装置は、従来ように前もって敷かれたレール上を走行するのではなく、レールを用いない自動操舵走行方法を採用している。そのため溶接機を載せた走行台車は溶接線に対し蛇行しながら走行し、溶接線に対し横ズレおよび角度ズレを生じる。また、走行台車は勾配および凹凸のある渠底を走行ことから上下ズレを生じる。

適正な溶接を行うためには走行台車が蛇行走行および上下移動しても溶接機に取り付けられた溶接トーチを溶接線と同一線上かつ同一距離上に位置合わせをすることが重要である。

上下ズレの対処方法は、溶接機を船底外板にエアーシリンダで押し付けることによって溶接機に取り付けられた溶接トーチと船底外板との距離を定に保持する方法を採用することした。詳細については「2.2自動水平保持渠底走行の選定」で後述する。

ここでは、走行台車の蛇行走行よって生じる横ズレおよび角度ズレに対し、溶接機を横補正および角度補正する追従制御機構について検討した。

図1.5.7に考案した溶接機の追従制御機構図を示す。図の下部に機構の側面図を、上部に上面図を示す。本機構は主に溶接機、開先倣いセンサ、アーム、アーム旋回軸およびアーム横移動軸からなる。

 

 

 

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