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1.3 溶接材料・裏当材料の選択

 

選択した溶接方法に対してシールドガス、溶接ワイヤ、裏当て材料等について最適な材料選択を行った。

 

a. シールドガス(CO2、アルゴン系)の選定

シールドガスを選定するにあたり、CO2とAr-20%CO2混合ガスの2種類についてソリッドワイヤ、フラックス入りワイヤそれぞれを使用したときの溶接結果について検討を行った。

 

016-1.jpg

図1.3.1 溶接ワイヤによるシールドガスの検討(先行ビードのみ)

 

この表の写真からわかるようにAr-CO2混合ガスでは、ソリッドワイヤを使用すると溶接ビード内に気泡(ブローホール)が生じやすいことがわかった。また、溶接ワイヤを問わず、Ar-CO2ガスでは溶接ビードが広がりやすく、裏ビードの形成がやや不足になる。CO2ガスはフラックス入りワイヤではスパッタが多いがソリッドワイヤを用いるとスパッタも少なく溶け込みを十分得られる。

 

b. 溶接ワイヤ(ソリッド、フラックス入り)の選定

溶接ワイヤの種類に関しては、ソリッドワイヤ(銘柄名MG-50、神戸製鋼製)、フラックス入りワイヤ(銘柄名 DW-100、神戸製鋼製)のいずれも使用可能であるが、ソリッドワイヤが溶込、スパッタ発生量の両面で良好である。

 

 

 

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