本溶接施工法では開先内に溶接トーチを挿入する必要があり、挿入する電極を越えるギャップ幅が必要となる。そこで、開先断面積を最小化させるために、
(1)溶接トーチの細径化による開先ギャップの最小化
(2)開先角度の低減化
について検討を行った。
(1)開先ギャップの最小化
溶接トーチの水冷機構、電極ノズル、ワイヤ送給口、排水口などを考慮して細径化について検討し、トーチの最小幅を9mmとした。
また開先ギャップを選定する上で以下の問題について考慮した。
・揺動(ウイービング)機構
・搭載ブロックの位置決め精度による開先幅の変動対策
・溶接中の熱変形による開先幅の変動
以上を想定して、標準開先幅を13mmと設定した。また搭載ブロックの配置精度の面から過大ギャップ15mm、17mmの場合についても検討した。
(2)開先角度の最小化
選定した標準開先幅13mmは、他の片面突合せ溶接施工法に比較すると非常に大きい(表1.2.1参照)。