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このときの1ラン溶接の溶接結果を図1.1.9に示すが、断面マクロから溶接欠陥がなく良好な裏ビードが形成される条件が選定できた。以上より開先形状は溶接トーチがその中に入る形状であることを前提として、開先内に溶接トーチを水平に挿入する方式を選定した。

 

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図1.1.9 1電極水平上向溶接における溶接結果

 

c. 溶接部の裏当方式の選定

本溶接施工法の水平上向溶接では、開先下側に摺動式水冷銅板を使用することを決定した。開先上側は、溶着量が開先断面積と溶接速度に対して適正であれば、溶融池を保持するために裏当て材を使用する必要はないことがわかった。

また図1.1.10に示すような水平上向〜立向に溶接姿勢が変化するビルジ外板部では、溶接方向を上進とし、このとき溶融金属が船内側に流れ出すことが考えれられるので、船内側に予め固定式裏当て材を配置する。

 

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図1.1.10 船底外板曲がり部の裏当て方法

 

 

 

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