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これは開水中の速力が、50BCの方が40BCより約2.5ノット速いためであり、開水中の速度が経済性に大きく寄与することを示唆している。砕氷船の支援日数は氷況の厳しさを表す。25BCと40BCの砕氷能力はほぼ同等である。北航路と南航路を比較すると12月〜5月までは、25BCが走る南航路の砕氷船支援日数が長く、6月〜11月までは逆に40BCの北航路の支援日数が長くなる。冬期は、南航路は沿岸定着氷が発達し氷況が厳しくなるのに対して、北航路は沿岸定着氷の外縁を通るポリニヤの多い海域に沿う航路であることから、航海に有利であると考えられる。夏期は沿岸部に沿い開水域が発達することから、沿岸部の方が有利であると言える。50BCの海域別平均の航海速度の月変化を見る(図4.4-9)。12月〜5月の冬場は、各海域ともに航海速度は4〜7ノットの範囲であり、Laptev海の速度が若干速くなる。冬場は砕氷船のエスコートを受ける時間が長いので、砕氷船の航海速度が、速度傾向の支配的な因子となる。8〜10月の夏場は最も氷況が緩やかで、50BCでは9〜14ノットに達する。東シベリア海の航海速度は全般的に他の海域よりやや遅くなる傾向を示す。25BC、40BCの結果は巻末資料5-2に示したが、50BCと大差ない結果である。1航海に要する運航コストを貨物積載トン数で除した運賃を月別、船別に比較した(表4.4-8)。運航費の占める割合として資本費の占める割合が最も大きい(巻末資料5-2参照)。1航海の運航コストは、50BCが最も安く、0.89〜1.08百万$の範囲に、最も高いのが40BCで1.19〜1.60百万$の範囲に分布する。以上の航海日数、速度、運航コストなどの値は1957〜1990年の氷況データを用いたもので約30年間の平均値である。なお航海日数の中には、積み地で3日、揚げ地での3日、合計6日の港滞在日を含んでいる。コスト計算の詳細は巻末資料5-2に記載した。

 

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図4.4-9 3船種の月別平均航海日数とその内訳

(1957〜1990年の平均値)

 

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図4.4-10 50BCの海域別平均航海速度の月変化

(1957〜1990年の平均値)

 

 

 

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