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研究は以下の流れで行われた。

●基本設計(平成5年)

沿岸NSRの水深、港湾等の調査に基づき、対象船舶の主要目等を決定した。これに基づき候補船型を設計し、実験用模型船を製作した。

●水槽実験(平成6年)

前年度に設計・製作した模型船を用いて、氷中及び開水中における各種模型実験を行った。

●新船型の開発及び実験(平成6、7年)

上記実験結果から各種船型の特徴を解析し、これに基づき新船型の設計を行った。新船型についても模型船を製作し、模型実験に供した。

●総合評価(平成7年)

模型実験結果から各種船型の総合評価を行い、これに基づいて最終船型の提案を行った。

基本設計の結果、表4.1-5に示すような主要目の船舶を研究の対象とすることとした。本船は、沿岸域NSRを航行する(内陸河川における一部航行も考慮)多目的型氷海商船である。SA-15型商船と比べると、船長は長いが喫水は浅く、ほぼ同程度の排水量を有している。砕氷能力はSA-15型商船よりは高く、1.2mの厚さの氷板を3ノットで連続砕氷が可能である。推進器については、通常プロペラとダクトプロペラの両タイプについて検討することとした。この主要目の船舶に対し、氷中及び開水中の具体的な性能の検討を行うために、3種類の船首(船首A、B、C)及び2種類の船尾(船尾a、b)を設計し、模型試験に供するための模型を製作した。これらの船首、船尾の形状を図4.1-17に示す。それぞれの特徴は以下の通りである。

 

表4.1-5 研究対象船舶の主要目等

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図4.1-17 研究の対象とした船首及び船尾形状

 

 

 

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