苦情を聞いて、監察局で色々調べたら大変なことだったのです。東海3県プラス静岡の4県で一斉に電話帳を入れ替える時に、4トントラック4,500台分の量があるとか。そのための紙を、カナダとアメリカから買っているという。このため、カナダの自然保護団体から、カナダの原生林が無くなるからやめてくれ、という苦情が来たとか。問題がものすごく大きいのです。この時は、さすがに記事の扱いは大きかったのですが、私はそれを書いた若い記者に、あの問題は面白いぞ、もうちょっと書き方が足りないかなというようなことを話したことがあるのです。
マスメディアに対する発表の仕方を、もう少し工夫したらどうでしょうか。
時間がありませんのでこの程度で止めます。
(司会)
どうも有り難うございました。
新聞記者としての経験を生かした、非常に興味深いお話しを聞かせていただきました。前半では、いわゆる日本人好みの、水戸黄門とか、遠山の金さんとかのお話を引き合いに出されたのですが、おそらく意外と江戸時代の社会の中で、オンブズマン的機能というのは単なる比喩の問題ではなくて、かなりちゃんとあったのではないかという問題も、これは研究に値するのではないかという気がしました。「お目付役」というものが、ドラマにもなるくらい日本人が好きな割には、現在の行政相談委員の活動がどうして注目されないのかという対比でもあったかと思うのですが、この制度を周知するために、もっと努力すべきことが色々あるのではないか、工夫があり得るのではないか、というような提言であったと思います。
非常に多彩なパネリストからお話を伺ったわけですが、これで休憩を10分間取りますので、その間にこの6人の方及びオースティン先生に対する質問のある方は出していただきたいと思います。それでは休憩に入ります。
質疑応答及び補足
(司会)
それでは再開したいと思います。
予想されたことではあったのですが、質問が非常にたくさん寄せられております。非常に有り難いことなのですが、ただ時間の制約がありまして、全部について逐一お答えをするという時間はありませんので、各パネラーには、このうち幾つかについて、これからの発言の中で、それぞれの質問を意識しながら答えていただく、というような形で進めさせていただきたいと思います。
最初にオースティン先生に質問が出ておりますので、まずそれについてお答えを願うところから始めたいと思います。