来賓挨拶
愛知県知事 神田 真秋
知事が参りまして、ご挨拶を申し上げるべきところでございますが、所用のため出席できませんので私、愛知県行財政管理監の黒田でございますが、知事の挨拶を代読させていただきます。
「行政苦情救済・オンブズマン 名古屋フォーラム」の開催に当たり、一言ご挨拶申し上げます。このフォーラムは、遠くオランダ・オンブズマンのマーティン・オースティン氏を基調講演の講師としてお招きし、また、有識者の方々や全国各地から行政苦情救済に携わっている方々が一堂に会し、我が国における行政苦情救済制度の課題や展望を明らかにすることにより、行政苦情救済制度の一層の充実、発展に役立てるものと伺っております。
近年、国や地方公共団体の役割分担や在り方、また、行政運営につきましては従来の枠組みを越えた大きな見直しが求められているところでございます。特に、地方公共団体におきましては、地方分権や行財政改革の推進、介護保険制度の円滑な実施など大きな課題が山積しております。本県におきましても、新世紀に向けた様々な課題に適切に対処できる行財政システムを構築するため、現在、第三次の行政改革に鋭意取り組んでおり、より一層簡素で効率的な行政運営を目指しながら、少子・高齢対策、産業・技術振興、雇用の確保など県民福祉の向上のための施策を進めるとともに、21世紀に向け中部国際空港の建設や2005年の国際博覧会の開催といったプロジェクトを推進し、地域の更なる飛躍を目指しているところであります。
しかし、こうした取り組みは、県民の方々が納得し信頼できるものでなければなりません。こうしたことから、本県も行政手続制度や、情報公開制度などの適切な運用を図るなどにより、一層の透明性・公正性を確保してまいらなければならないものと考えております。このような時期に、このフォーラムが愛知県で開催されますことは、大変意義深く、また、今後の行政運営に大いに参考になるものと信ずるものでございます。
終わりに、本日のフォーラムが実り多い成果を挙げられますことを期待いたしますとともに、日頃から行政苦情救済のためにご苦労されている皆様方のますますのご健勝とご活躍を祈念いたしまして、ご挨拶とさせていただきます。
平成11年11月9日 愛知県知事 神田 真秋 代読