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一つは、全国に私どもと同じように5千人の行政相談委員が日頃様々な活動をしておられますが、その実態を海外のオンブズマンの方々及び本日ご出席くださいました、地方公共団体の各種相談に携わっておられる方々、また、本日はオンブズマンに関して熱心に研究されております、たくさんの学者の先生方がお見えになっていただいておりますが、こういう方々あるいは民間の有識者の方々に、私ども行政相談員の活動をご理解いただくという、一つのよすがにしたいということであります。

もう一つは、皆様方と一緒に、海外のオンブズマンの活動の現状や課題について、実際そのお仕事をしていらっしゃるオンブズマン自身から直接お伺いいたしまして、この我が国の制度の足りないところを補い、また外国の制度の長きをとってよりよき行政苦情処理の制度を作り上げるための一助にしたいという考えからであります。

本日のフォーラムは、前半はオースティン先生から「オンブズマン:その役割と発展の国際比較」と題して講演をいただき、後半は名古屋大学の後先生の司会により、パネリストとしてお招きしております地方公共団体の代表者や学識経験者、それに行政相談制度を所管されております総務庁の塚本審議官、さらに私どもの行政相談委員の中部地区の代表者であります谷先生にも参加していただいて、パネルディスカッションを行っていただくこととしております。

行政苦情の救済に関わりのある人々がこうして一堂に会し、「市民にとって望ましい行政苦情制度」について考え、お互いに知識や経験を交換しあいながらお互いの抱えている課題について議論することは、この制度の発展に役立つこと、大きなものがあろうかと考える次第であります。

本日のフォーラムがその一助となって、さらに我が国の行政苦情救済の制度が発展してまいりますことをお祈りいたしまして、私の挨拶とさせていただきます。

 

総務庁中部管区行政監察局長 平山 憲一

 

「行政苦情救済・オンブズマン名古屋フォーラム」の開催に当たり、一言ごあいさつ申し上げます。

本日は、公務ご多忙の中、ご臨席をいただきました来賓の方々、また、国・地方公共団体及び民間団体等の相談担当の関係者、学者の方々など各方面から多数の方にお集まりいただき、誠にありがとうございます。

また、このフォーラムのため、遠くオランダからおいでのマーティン・オースティン氏をはじめ、本日の催しにご協力いただいた関係の方々に対しまして、心より感謝申し上げる次第でございます。

このようなフォーラムを世界に開かれた魅力ある愛知県の中心であります、歴史と文化の国際都市名古屋で開催することができましたことは、地元主催者として、大きな喜びとするところでございます。

ご案内のとおり行政苦情救済制度は、国民の皆様からの苦情の解決を促進するとともに、行政の改善を図るという役割を果たしておりまして、行政に対する信頼の確保・向上を図る観点からも、その役割はますます重要となってきております。

本日のフォーラムは、国際オンブズマン協会前会長のオースティン氏による講演や、地方公共団体の代表者・オンブズマン、学識経験者、行政相談委員等によるパネルディスカッション等を通じて、国や地方公共団体の行政苦情救済制度の課題や展望を明らかにすることによりまして、行政苦情救済制度の一層の充実、発展に役立てることを目的として開催するものでございます。

このフォーラムが皆様の熱心な参加の下、実りあるものとなることを祈念し、私の挨拶とさせていただきます。

 

 

 

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