III 開会式
主催者挨拶
社団法人 全国行政相談委員連合協議会会長 鎌田 理次郎氏
総務庁中部管区行政監察局局長 平山 憲一氏
来賓挨拶
愛知県知事 神田 真秋氏
名古屋市長 松原 武久氏
主催者挨拶
社団法人 全国行政相談委員連合協議会会長 鎌田 理次郎
ご紹介頂きました、鎌田でございます。
フォーラムの開会に当たりまして、主催者として一言ご挨拶を申し上げます。
本日は、つい先頃までオランダのオンブズマンをされておりました、マーティン・オースティン博士をお招きいたしまして、ここに行政苦情救済・オンブズマン名古屋フォーラムを開会することができましたことは、主催者の一人として大変喜びに耐えないところでございます。
少し付け加えますが、先頃までと申し上げましたのは、実はオースティン博士はオンブズマンの職をお引きになり、今度オランダの「カウンシル・オブ・ステイツ」という憲法に規定されております非常に高い地位にお就きになることが決定いたしております。大変おめでたいことでございます。
この「カウンシル・オブ・ステイツ」という制度がどのようなものであるかということは、日本では同じような制度がございませんので、どういうふうにご紹介したらいいのかいささか迷いまして、比較憲法学の先生と相談したり、あるいはオランダ大使館にも出向いて説明をお聞きしたりしました。一言で申し上げますと、日本では、明治憲法の時代に枢密院の顧問官 (伊藤博文が就任していた。)という職がありましたが、それに相当すると申せばよろしいでしょうか、オランダの女王様の諮問機関ということであります。
そういうようなことで、大変お忙しい時期でありましたが、ちょうどその女王様の認証式との間のわずかな時間を割いてくださいまして、他にもご用があるところをわざわざ本日お越しいただいたということで、大変有り難く思っております。
国際オンブズマン協会は、私どもと同じように行政苦情の救済に携わっております世界の人々で構成されている、ただ一つの国際的な組織でございますが、オースティン博士は昨年まで4年間にわたってこの協会の会長の重職におられた方であります。また、オランダのオンブズマンとしては、2期12年間にわたって活躍されてきた方であります。本日、私たちはそのような豊富なご経験とご見識をお持ちのオースティン博士から、貴重なご意見を拝聴できる又とない機会に恵まれましたことを大変嬉しく思っております。
このフォーラムは、平成8年に大阪で初めて開催いたしました。それ以来毎年、海外から高名なオンブズマンの方々をお招きいたしまして、開催しておりますが、私どもがこのような会議を開催するようになってまいりましたのは、二つの理由からでございます。