インターネットでNPOの活動をしている友人から、「情報のインターネットの普及は著しく、そのネットワークを利用すれば,殆ど行政がいらないと断言してもいいくらいの現象がある。」という話を聞いて私は愕然としたのです。私は、行政はいらないなどということは信じていませんが、もう一度役割分担を話し合うという時期ではないかと思っております。
行政の立場を住民に説明する。住民の立場から行政を変革していく。この双方向の役割が必要です。そういうものを、ビルトインしていくことが必要であると思います。私は、一つの可能性として、NPOの存在─政府組織でもない営利組織でもない第三の存在─このNPOというものが成長してくれば、行政と競争関係になり、そして行政にも緊張関係を持たせる、そういう存在が必要ではないかと思います。
私は、オースティン先生が、「オンブズマンというものは、第三者機関でやらなければならない。」と、おっしゃったことはとても大事なことだと思います。私も政治をやっておりまして、政権交代ということも絶対必要であると思います。政権交代をすることによって、情報が共有されるのです。一方だけの情報ではだめです。与党・野党ともに、情報が共有されなければだめです。
もう一度繰り返しますと、情報公開の大切さ、それからNPO─第三者機関―そういう機関を作って行くことが、私は非常に大事ではないかと思います。
藤井 明氏
西尾市の行政評価委員会は、平成7年4月、「西尾市行政評価委員会要綱」により設置されました。その目的は、「市政の公正性及び信頼性を高め」るということが、主たる目的とされております。委員会の職務内容は、以下のとおりです。
1] 行政改革の監視・調査・公表についての評価を市長に報告すること。
2] 市政への苦情の申し立てがあった場合に、公正かつ中立的立場から、苦情に対する市の処理について調査・検討し、評価を行い、必要があると認めたときは、市長に意見を述べること。(この点が、行政相談と重なり合っております。)
3] 市政全般について、自己の発意に基づく意見を市長に述べること。
4] 市長の求めに応じ、市への市民からの提言、…等について調査・検討し、市長に意見を述べること。(この職務については、4年間一度も例がありません。)
次に、行政評価委員会の平成7年度から10年度までの4年間の実績について、ご報告申し上げます。
(1) 行政改革進捗状況の評価ついて
私たちは、行政改革は、着実に改革の歩みを進めて行くことが大切であるということをしばしば提言しておりました。また、短期に効果を挙げた、例えば、事務事業の見直し(ケチケチ作戦と言っている)については、初年度でかなり効果を挙げた(2,700万円の経費削減)ので、もうこれで済んだという思いにならないように、追跡調査を毎年継続していくことを提案しております。