日本財団 図書館


Mさんは、正式な手続を行って婚姻したいとの意向であったので、1か月後にMさんがタイ国を訪れてそこで結婚式を挙げることを約束することでKさんも納得し、自ら入国管理局に出頭して帰国していきました。

Kさんが帰国後、Mさんは戸籍への届出、領事館や入国管理局などへの手続を行い、Kさんがペナルティとして日本への入国が禁止されていた3年を経て、ようやく夫婦として日本で生活できるようになりました。

現在、KさんはK.Mさんと名前も変わり、子どもも生まれて、小さな企業に就職しました。子どもは保育園で楽しく遊んでいるようです。

この2人のケースは最終的に良い結果になりましたが、Kさんの親戚・縁者、友人等が不法な処置をとってでも日本に来訪しようとしたり、誤った風聞を信じて逆に不幸な境遇に陥った知り合いの不法滞在者等が、同夫婦宅を訪ねて来たりすることから、近隣の住人から不審な目で見られるなど、この問題の解決の難しさを改めて感じています。

 

13. 外国人からの相談に応じて

 

滋賀県八日市市

行政相談委員 阪野 葉子

 

琵琶湖の東、鈴鹿連峰を望むところ、私たちの郷土は聖徳太子ゆかりの“市”が開かれたと言う古い歴史と伝統の町である。また、古代史跡で万葉ロマンを思いおこす情景が広がる万葉の森、船岡山や、吹き抜けホールの畳100枚分の「大凧」製作の仕組みを展示、国内外の凧が観賞出来る大凧会館がある。そして、今、緑のさざなみ漂う「緑の湖」となるよう市民と行政が一体となって緑化や花作りを進めているところである。

八日市市の人口は、4万2,401人、外国人登録者数は、1,193人(内ブラジル人803人)である。(平成8年7月1日現在)。

申出人は、ブラジル人夫婦で通訳同伴で来られた。肩パッド製造業のS社に勤めていたが、数日前仕事に行ったところ、シャッターが閉められ、貼紙がしてあり、人影がなかった。給料はもらってないし、仕事を紹介してもらったペルー人の行方も知れず、会社がどうなったのか不安になったとして、今後の対応について相談に来られた。

通訳を介して話を聞いてみたところ、申出人は5月16日付、朝日新聞に掲載された「障害者年金1,430万円横領事件」の被害者の一人であることが分った。速い解決が望まれると考え、通訳同伴で申出人と、容疑者が逮捕されている警察へ行き、事件の関係者に事情を説明したところ、次のような返答をしていただいた。

(1) 今、言えることは会社の経営から資金のやり繰りすべて容疑者一人でやっていて、自転車操業のようである。

(2) 現時点では社員の給料の未払いについて考えるところまではいかないし、被害者数も多く時間がかかると思う。(申出人の身分証明書写しを控えられた。)

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION