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4. 行政相談からみた国際化への課題

「国際化」という言葉は、美しい響きをもっています。それは外国人の方と日本人が共存共栄することをイメージさせ、明るい未来を彷佛とさせます。

平成8年末における外国人登録者数は、141万5,136人(出入国管理統計平成9年度版)に及び、確実に国際化は進んでいます。しかし、その裏で依然として単純労働目的の入国を認めていないために、短期滞在の査証で入国し、不法就労する者が後を絶たないことも厳然たる事実です。そして、これが前述のような不法残留者との結婚を増加させる一つの要因であることも、否定しがたい事実です。さらに、このような家庭を崩壊させる強制送還の措置を回避しようとしても、在留資格の取得、変更等の審査基準が明確でないために、円滑に措置できないことも事実です。

また、入国した外国人の方に対し、日本に馴染むための施策をどの程度、展開しているのでしょうか。前述の17歳で未婚の母となった日系三世の場合、来日して日本人が通学する中学校に入学し、一年間の就学の後、即、就職しています。言葉の通じない中学校で、十分な学習ができなかったことは、想像に難しくありません。

5. 今後の抱負

在留資格を持たないために病院にも行けず、病院に行った時には手遅れで亡くなってしまったケースが3件もありました。

「国際化」という華やかな言葉が行き交う大通り。その裏路地には、行政の厚い壁に阻まれながらも自分の生活を必死で守ろうとする外国人がいるのです。

「行政相談委員は、行政と住民とのパイプ役」と言われます。行政の壁が厚い程、パイプ役の必要性は高いものと考えます。微力ではありますが、今後とも行政と住民とのパイプ役として、路地裏の国際化を支えていく所存です。

 

9. 外国人のための定例相談所を開設して

 

石川県金沢市

行政相談委員 大西 節子

 

石川県には「国際交流ラウンジ」といって外国人が日本の文化を学習するハウスがあります。これも芸事の盛んな金沢ならではの施設で、日本舞踊、琴、尺笛、生花など15講座ほど開講していますが、そこに来る外国人を対象に「行政相談」をしてほしいと要請があり、今年の1月から第1土曜日13時〜15時に開いております。外国の人は、日本の法制度に弱く、いろいろのトラブルに出合っていることがわかりました。例えば、英会話学校の先生をしているブラジル人から、「給料から厚生年金は何故差し引かれるのか」、カナダの人は「有線放送の契約を解約したいができないといわれたが何故か」、「バス停の時刻表に英語で書かれていないのは何故か」など日本人を対象にした相談より短期間ではありますが、外国人からの相談が多く驚いています。

 

 

 

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