また、在留資格の審査は専門的なことなので不交付の理由等については委員が介入すべき問題ではないことからも、相談を受けた時点で関係機関へ照会の電話を入れ、その結果を説明したことで、委員としての任務は終わったものとしてよいのではないかと考えている。
(2) 旅券査証(ビザ)の変更
相談者は、通訳人と同行して相談に来たが、相談内容は観光ビザを就労ビザに変更できないかとのことであった。
この件も別室で入国管理局へ照会したところ、余程の理由がないと難しい、一旦、本国に帰ってビザの取り直しをする方法もあるが同局へ来れば説明したいとのことであったので、その旨を局の執務時間とともに相談者に伝えた。
以上の2件は、相談者に待ってもらい関係機関へ照会し、相談者に当面必要な助言をしたことで相談を終了した。入国に関する法律やビザについての知識が不十分なこともあり、照会した結果に基づいての助言でよしとしたが、果してこれでよかったのかという思いが残っている。
7. 外国人から子どものいじめについての相談を受けて
新潟県上越市
行政相談委員 上石 喜代子
平成11年4月に、2子を持つ台湾人の母親が相談に見えられた。話を伺うと、子ども(中学2年生の女子)が学校でいじめを受けたが、学校に申し出ても、いじめへの対応の仕方に不満があり、いじめた子の親の態度にも納得できないとのことであった。
申出に対し、いじめについては行政相談としては取り扱えないため、法務局で行っている人権相談に相談するよう提案し、申出人の母親とともに、法務局に出向いた。
人権相談では法務局の人権擁護課長と相談員が対応し、懇切に話を聞いてくださったが、その後の措置としては、申出人の子どもが通学している中学校への指導や、加害者の親との話し合いもなされず、行政相談委員としては、大変不満の残る結果となってしまった。
申出人は、日本人と結婚したが、その後、夫が家を出たまま行方不明となり、離婚が成立し、それ以来、必死になって2子を養育してきたとの由。
一人で外国人として、見知らぬ日本の土地で、2人の子どもを育てていくことは並大抵の苦労ではなかったと察せられる。その苦労が彼女を強くし、その言い分は、ともすれば「まあまあそれくらい…」という考え方をしがちな日本人には受け入れられないのだと思う。
「日本が好きだから…」、「この子たちの母国だから」、「ちゃんと税金を払っているのに、どうして選挙権がないのでしょう。」