4. 夫の死後の外国人妻の生活問題
栃木県今市市
行政相談委員 高橋 園子
私達の身近にも外国の人々との接触の機会が多くなってきています。私の取り扱った最近の事例から、
(事例1)
ペルー人A子さんは、日本人B男さんと結婚したが、長女が生まれた約3カ月後、B男さんは交通事故で死亡した。
諸手続のため市役所に何回か足を運んでいたが、その度に、窓口で言葉が上手く通じないことに苦情を訴えていた。
市で対応できることは、各担当課で何とか対応してもらったが、さらに、生命保険や慰謝料等の民事問題も抱えており、これら民事問題については、市も介入できないため、在日外国人のための弁護士相談等の利用を助言した(平成10年3月受付)。
(事例2)
イラン人C子さんは、日本人D男さんと結婚したが、長男が生まれた約3カ月後、D男さんは病死。D男さんが入院中、育児とD男さんの介護でC子さんはノイローゼになり一時帰国していたが、連絡を受け、日本に戻った時には、D男さんは既に死亡。その間、介護は、D男さんの母と弟がしていて、入院費も払っていた。
D男さんの家族は、当初から、この結婚に大反対であったが、D男さんの死後、生命保険の証書や預金通帳等を渡してくれない、そのため、遺族年金の受給手続ができないとの苦情を市の市民課窓口に申し出てきた。
母子相談員(県嘱託)と市保健福祉センター保健婦とに連絡し、対処方依頼したところ、生命保険も遺族年金も受給できるようになった(平成11年4月受付)。
外国人の場合、制度・生活習慣の違い、言葉の問題等があって、日本人との相互理解が困難と思われる。特に、事例2の場合、ノイローゼで通院した際も、病院側との言葉の問題が大きかったようである。当方も、勉強不足であって、即座に対応しにくい点があった。
また、外国人相談においても、市窓口、行政相談委員、民生委員、民間ボランティア等関係者の連携が重要なポイントであるが、当市においても、外国人相談のための体制整備の必要性を感じている。