しかし、その運営の実態をみると、人材の確保が困難なことから、一般の相談のように常時受け付けるのではなく、曜日を限定して相談に応じているケースがほとんどであり、このことは、相談したい時に相談できない不便さが生じる難点がある。
この難点を補う方法の一つとして、日本語が堪能で、ボランティア活動指向の強い長期滞在の外国人を活用する方策を積極的に検討することを提言したい。
夫婦や家族で来日して長期に滞在する外国人の中には、就職していない、比較的自由時間の多い、日本語が堪能な外国人(女性配偶者が多い)が多くなってきており、こうした人達の外国人相談活動への参画を積極的に検討することも一つの考えである。
また、最近では、相談したい者と相談を受ける者の間に通訳が介在して3者が同時に会話できるトリオフォン方式の相談方式を採用する相談組織がみられるようになってきたが、この方式と通訳者を多数確保することによって、多国籍にわたる外国人相談を常時的に行うことができるようになり、外国人相談のサービス向上の効果が期待できる。
相談活動への外国人の参画事例とはいえないが、札幌プラザ(財団法人)では、24か国語について1,400人のボランティアを確保して多国籍の外国人の通訳支援を行う活動への対応を図っている。横浜市の国際交流協会の国際交流ラウンジでは地域のボランティアグループが運営を行ない地域での活発な活動が展開されている事例等がみられた。
また、これら民間ボランティア団体等では、在留外国人も構成メンバーとなって活動している例が少なくなく、今回の調査においても、外国人自身による相談活動の重要性を指摘する意見が聞かれた。
((注)民間ボランティアグループで、在留外国人も構成メンバーとなっている事例
・国際交流ボランティア国際ラウンジ(横浜)会員 40人(内外国人 5人)
・保土ヶ谷国際交流の会 113人(〃 12人)
・国際交流ハーティ港南大 65人(〃 7人))
3] 外国人住民の各種委員としての登用
一般的にいって、日本語が分からないかあるいは理解が不十分な外国人が困っていることとか悩んでいることを相談者に伝えようとして、それを自国以外の相談者に伝える場合、自分の言いたいことが完全に伝わったのかどうか、程度の差こそあれ、不安を抱くことがあることは否めないところである。しかし、同じ国の人が親身になって相談相手の役割を果たしてくれるとすれば、その心理的な不安が相当に和らげられることになるのではないだろうか。相談ごとの適切な解決には、往々にして、相談を受ける側が相談する者に対して相当程度立ち入った質問をしなければならない場合が多いが、相談者と被相談者が同国人という関係であれば、お互いの心情の理解度・信頼度も深まり問題の解決が図られやすくなることが期待できる。