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イ. アメリカの防災対策

アメリカでは「危機管理」(Crisis Management)に代えて、緊急事態管理(Emergency Management)という表現をつかうのが一般的である。それは危機管理に軍事的な要素が含まれ、地震や火事などの自然災害や、爆破事件や誘拐などの人的災害を包括的にとらえるために、危機管理に代わる表現が必要になるからである。この種の災害に対応する組織が、1979年のスリーマイル原発事故に際して設立された連邦緊急事態管理庁(FEMA:Federal Emergency Management Agency)である。

連邦緊急事態管理庁の役割は、「災害予防(Mitigation)、災害対応準備(Preparedness)、災害対応(Respone)、災害復旧(Recovery)からなる包括的で、リスク対応の緊急事態管理計画に基づいて、国のリーダーシップと支援により全ての災害から生命の損失をなくし、現在の制度を保護すること」にある。

この4つの防災機能とは、次の内容を示す。

1] 災害予防(Mitigation)とは、「国民や財産を災害及びその影響からの長期間にわたるリスクを減少または削減するために継続的な活動をとること」である。

2] 災害対応準備(Preparedness)とは、「災害に対して効果的に準備、防止、対応、復旧するために、計画策定、訓練、実行によって緊急事態管理の専門性を構築する」ことである。

3] 災害対応(Response)とは、「緊急事態への対応機材や配給品を配備し、潜在的な犠牲者を避難させ、必要な人に食料、水、避難所や医療措置を提供し、必需的な公共サービスを回復させることで、生命や財産を保護する緊急管理活動を指揮すること」である。

4] 災害復旧(Recovery)とは、「個々の国民、企業、諸政府が自らの役割を遂行し、正常な生活に戻り、そして将来の災害を阻止できるようにコミュニティを再構築すること」である。

 

 

 

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