しかし、なお、次の代表的な事例にみられるように、結果として長期滞在することの少ない外国人にとって、日本の年金の強制加入制度について、その不合理を訴える苦情がみられる。
[事例:不合理な厚生年金の強制加入]
○64歳で厚生年金の保険料を毎月3万近く引かれている。数年後には本国に帰国予定である。在日期間が短く年金の受給資格を得ることができないことがはっきりしているのに毎月保険料を徴収することは不合理ではないか。(東京)
また、次の事例のように、「加入期間が受給資格を満たし得ない場合の救済措置」についての相談もみられる。
[事例:厚生年金の受給資格に対する不安]
○37歳から日本に滞在し就労している。現在43歳であり、運良く60歳まで勤務できたとしても厚生年金受給資格である25年間には2年間程不足する。このような場合、帰化後年金の受給資格は取得できないのか。(東京)
このほか、『日本の年金を本国の年金とつなげてほしい』『帰国後の年金の受給額と受取方法を教えてほしい』『年金一時金の受給手続きを教えてほしい』『永住権を取得しないと年金の受給資格はないのか』などといった相談もみられる。
しかし、「制度の仕組み」の周知と理解を求めて行く努力が、如何にそれぞれの分野において必要かは、次の事例によく現れているといえる。
こんな相談が…
学生会館を退去して民間のアパートで生活を始めた途端に、国民年金の保険料を支払うよう区役所から通知が届いた。
一時的に来日しアルバイトをしながら勉強をしており、高額な保険料を支払う余裕はない。
このような外国人がなぜ日本の年金に加入しなければならないのか。(福岡)
こんな解決を…
区役所に照会し、相談内容を伝え、後日、相談者とともに区役所に出向き、話し合いをした。
その結果、「帰国時に一時金が支払われる」ということが分かったので、相談者は、保険料を支払うこととした。
〔ティエンポ・イベロアメリカーノの活動記録より〕