3] 児童・母子福祉
「児童・母子福祉」関係の相談では、比較的多いのが「児童手当ての支給資格や申請手続き」についての問い合わせである。これと並んで具体的な相談として、次の事例にもみられるように「妊娠・出産・育児」「子供の健康」についての不安を訴えるものがかなり多い。
[事例:日本での出産・育児]
○留学生として来日。妻が妊娠し、日本で始めての子供を産み育てることになる。妊娠から育児までのことが心配でならないがどこに相談すればよいのか。(東京)
類似例として「母子手帳はどこに行けばもらえるか」「外国人に対する出産費用面の助成措置はないのか」などといった照会例もみられる。
[事例:不法就労者の家族の国保への加入]
○不法残留のまま日本に滞在し続け、そのうちに子供が生まれた。今までは特に重い病気もしなかったので心配していなかったが、母子の健康のことを考え、国保への加入を申し込んだが「不法残留のため加入できない」と言われた。(東京)
[事例:内容が理解できない予防接種に関する通知]
○市役所から「二才児の予防接種を受けるように」との通知があった。日本語が十分理解できない。また、母国語による説明資料がない。非常に不安で、受けるべきかどうか迷っている。(香川)
キ. 年金
医療保険制度と同様、「制度の仕組み・内容・加入方法」「保険料」「給付内容」のほか「受給資格の有無」などについての照会が圧倒的に多い。
従来から、我が国の年金制度は外国人滞在者についても強制加入させる仕組みになっており、このため、年金受給資格を取得するまで日本国内に滞在しない外国人にとってはいわば「完全な掛捨て」になるケースとなる制度的な欠陥があり、このことについての在留外国人の苦情が絶えなかった。
この点については、平成6年の年金法の改正により、強制加入という基本的な仕組み変わらないものの、外国人が帰国することによって脱退する場合に「一時金」が交付される制度改正が行われた。