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VTS訓棟のための補助設備及びシミュレーションの開発

Capt. K Cox (南アフリカ)

南アフリカで使用されているVTS要員訓練のためのシミュレーター・モデル設計構想が、運用訓練に使用された評価技法とともに発表された。

訓練を実施するために各種のソフトウェアが作られたが、その中には海上交通組織化訓練と相互に関連させて使用することの出来る、パソコンを基本にしたVTSシミュレーターがある。また、システムだけで独立して使用できる形式もある。

質疑

訓練が勧告どおり実施されているということを確認する必要性についての質問に対し、VTSを“聴講する”システムを導入することによって達成が可能であるという回答があった。IALAは船舶通航業務の認可の手続きを作成する可能性を検討することを当初考えていたことが注目された。

海上経験のある人材を採用することに関しては、IALA勧告では、VTS要員になり得る人の多くがそのような経験を持っていると認識しており、作業はVTS運用官の検定を取得するのに必要なそれ以外の訓練を評価する方法について続けられていることが説明された。

GMDSSの施行に伴い、元無線通信士をVTS運用官として採用することが可能かということが取り上げられた。しかし、元通信士、例えば電子科士官などはまだ海上勤務をしており、その他はこの作業への適性は余り無いと思われるので、そこから多くを採用することはないのではないかと考えられた。

VTS要員の訓練基準が、近い将来、国際的規模で義務化されることはないようである。しかしながらIMOは、IALA勧告V-103及びそれに関連するMay 2000のVTS当局へのモデル教程が注目を引くようMSC回章を採択し、これがVTS要員の義務訓練の必要性が国際的に認識される動きの始まりとなることを期待している。

 

 

 

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