香港における船舶交通管理
Mr. M C Tsang (香港)
Mr. C Y Tsang (香港)
発表は香港周辺水域の交通環境を洞察し、採択された交通管理対策について述べている。年間の船舶交通量について詳細に述べ、その大多数がVTSに関わりを持たない実情を示している。
香港及びその進入路の大量の交通、特にVTSで監視されない船舶を管理する手段についての調査が行われている。VTSに参加する船舶と参加しない船舶との紛争を改善する今後の手段について記されている。
質疑
Tangiers VTSにおける要員の訓練への、カナダ・コーストガードの関与についての質問に対し、訓練はイタリーのTriesteにあるIMO海洋アカデミーで行われたとの説明があった。
“Acceptable level of service”(サービスの容認レベル)という用語の意味についての意見の交換が若干行われた。結論的には、この用語の定義は一つしかないと言うのではなく、それぞれのVTSのサービスをどの程度のレベルまで容認するかは、船舶交通密度、経済的要素、利用者の満足度、交通態様など幾つかの要素を考慮に入れて決定すベきであるということになった。
この業務の基金について、Tangiers VTSについては世界銀行が出資し、運用資金を国の海運当局が負担している。エジプトでは合衆国がその一部の資金を負担しているが、サービスを満足できる基準に維持するためには国際的な基金を追加することが必要であると考えられる。
アレキサンドリアの当局は、水先人が港域におけるVTS業務を行うべきであると決定した。運用官には枠外の訓練が必要になっているが、そのためには国際社会の支援を必要としている。