3.3 水中部計測機器の要求機能の確認
調査ユニットの水中部の形状計測を行うマルチビーム超音波測深機の精度について検討するため、事前に従来の試験結果等を調査した。ここでは、最新鋭のマルチビーム超音波測深機の精度について確認を行った例を述べる。
3.3.1 マルチビーム超音波測深機の精度
水中部の形状を計測するマルチビーム超音波測深機は、調査ユニットの重要な構成機器の一つであり、動揺計測センサーを含む、本システムの中心となる装置である。
超音波測深機による水中部の形状データは、図3.3.1のとおりである。
3.3.2 精度確認実験
(1)製造社の社内試験
製造社では、製品について工場出荷前に性能テストを実施している。
これは、6.2m×3.9m×2.87mの試験水槽で実施され、水槽内の傾斜した底面を計測することによってテストされる。
この場合は、浅い水槽でのテストであるが、直下のビームを計測後、ソナーヘッドを30度傾けて同一のデータ(位相によるビーム検出)を取得して性能を検証している。
(添付資料3-1を参照)
(2)実海域における精度検証例
添付資料に実海域で実際に数回に渡って海底面を計測し、その精度について検証した資料を示す。
実験結果の偏差から、約120度の範囲において誤差±0.05mの測深が可能との結果が出ている。
(添付資料3-2を参照)