3.2 気中部計測構成機器の要求機能の確認
調査ユニットの気中部計測構成機器に関し、実用上の機能と開発要素の確認を行うため、海上および陸上でデータ取得実験を行った。
3.2.1 海上実験
調査ユニットでは、ステレオカメラを用いた写真計測により港湾施設の気中部の計測を行うが、「写真計測技術」は、船上からデータを取得した経験がない。そこで、調査ユニットの気中部計測機能の確認と、今後の問題点を抽出するために、実海域で、実際の船舶、RTK-GPS(Real Time Kinematic-GPS(GPS:Global Positioning System))装置および動揺補正装置を用いて、船上から岸壁の目標物の撮影(画像データの取得)を行う実験を実施した。
(実験についての詳細は、添付資料1「海上実験」を参照)
3.2.1.1 実験概要
本実験では、船上から画像データの取得を行い、調査ユニットの計測機能を確認するために、以下の項目についてデータを取得した。
1]船上からの画像データの取得
2]船舶の動揺データの取得
3]計測対象物の事前測量(動揺における測定精度の検証)
(1)計測対象
港湾沖合にある防波堤の平坦部に円柱や角柱などの様々な形状をした目標物を配置して、調査ユニットを搭載した船舶から計測(画像撮影)した。RTK-GPSを用いて基準点の座標を確認するとともに、基準点と目標物の相対的な位置関係を測量機器(トータルステーション)を用いて計測した。防波堤上の目標物の配置状況と、その計測状況を、図3.2.1.1、3.2.1.2に示す。