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付録D. 浮体構造物の動揺制限目標値

 

以下、関連文献の概要と考察を示す。

 

D1. 動揺周期と加速度との関係が人間の感応度と什器類の挙動に及ぼす影響(池上他)

海上浮体ビルの開発に伴って、その動揺の設計基準を規定するための検討を実施した。人体応答に対する動揺の評価を行う場合、物理量として加速度を用いることが適当であるとし、動揺周期と加速度が人間の感応度と什器類の挙動に及ぼす影響として図D1.1を示している。

また、振動台を用いた体感実験(周期4秒で水平方向に規則波加振)を実施しており、その結果を表D1.1の如くまとめている。

支障がないこと、通常の陸上高層ビルの風による動揺の現状などから、動揺加速度の最大値以上のような検討から、海上浮体ビルの場合は机上作業などを行う必要があり、デスクワークにが10Gal以下となるように動揺限界を定めることが適当としている。

浮桟橋等で立っている場合を想定すると次のようになる。

1) 図D1.1は、上述のように机に向かって作業をする、字を書くこと等を想定したものであり浮桟橋に対しては厳し過ぎると考えられる。

2) 表D1.1の人のレスポンスは参考になると考えられる。即ち、浮桟橋の場合は50galでも問題(支障)は無いものと考えられる。

 

059-1.gif

図D1.1 計器類の挙動と感応度との対応及び行動能力に関する評価図

 

059-2.gif

表D1.1 体感の度合

 

 

 

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