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理論を知ることで今までの価値観を拡大できたようにも思えます。また、実習での成果でも述べましたが、今までと違った環境での研修であり、自分の価値観を深め、広げていくためにはとても貴重な場でした。いつでも自分の価値観を必要に応じて変化させられることは大切な能力であると感じました。

また、視野を常に広げていく大切さと同時に多くの友を得、大きな財産になりました。ホスピス認定看護師はまだ2期生という歴史の浅い分野でもあり、この仲間とのネットワークを大切につなげて、更に広げていきたいと思っています。

今後の展望として、緩和ケアの分野がこれからますます発展していくことと仲間が増えることを期待していますが、そのために自らがその役割を担う一メンバーであることを忘れず、常に肝に命じていきたいと思っています。病棟に戻ってからが本当の自分の成長であると認識しているので、半年間の学びをどのように生かしていくかが課題です。まず、肩肘張らずに一つ一つの看護を丁寧に実践していきたいと思っています。自らの看護婦経験を振り返ると、手術療法を受けるがん患者の看護の経験がないため、外科病棟での経験を積んでいきたいと考えているので、一般病棟の看護を通して患者理解から地道にがん看護を実践していきたいと思います。

研修を通して一般病棟での緩和ケアもこれからは重要となってくることを感じたので、数年後ホスピスヘ戻るまでの間、一般病棟での緩和ケアの領域でこの学びを生かしていきます。実際に戻る現実はまだまだ緩和ケアにおいて発展途上であり、自分の力を十分に発揮することにも時間がかかるだろうと想像していますが、研修で得た仲間とのネットワークを使い、日々の看護についての情報を交換していきながら、磨きあっていきたいと思っています。自らの看護を丁寧に行うことを通して、緩和ケアの重要性を多くの医療者や患者さんに伝えていけたらよいと思います。

最後になりましたが、ホスピスケア認定看護師教育課程におきまして、日本財団からの多大な補助を受け、研修を無事終えることができたことに心より感謝いたします。

 

 

 

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